地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ

「じゃあ…再開しようか」


西国君が会長に視線を送る。


「…………」

無言のまま、ソファーから立ち上がる会長。


そして、目だけをあたしに向けた。


「え………」

「蓮?」


仏頂面の会長の表情が、驚きになり……不思議がった西国君もあたしを見る。



「へ?会長?西国君?」

「………っ…//////」

「蓮…生殺しだけど頑張れ」


生殺し……?

意味わからない…。

ポンポンと会長の肩を哀れみの目で叩く西国君……とまたまた顔を真っ赤にした会長。


「会長……大丈夫ですか?暑いなら、冷房を…」

「………いらねぇ。さっさとやるぞ」


顔を覗き込むと、パッと反らし…冷たい口調で返された。



会長………本当に、あたしが嫌いなんですね。



多少落ち込んだまま…その日は、レッスンを終えた。
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