地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
再び2人だけになったので、陸に聞いてみる。


「なんで会長が、陸に迷惑かけるの?」

「………」

「陸と会長って仲良かった?」

「全然」


じゃあ…なんで?

不思議で首を傾げた。


「はぁ…いつになったら、邪魔されずに暮らせるんだろうな?」

「ん〜?」


あたしの首筋に顔をうずめ…疲れた口調で話す陸。

そのまま、あたしの体を回転させて…正面から抱きしめられた。


「どうしたの」

「……今から闘いが始まるから、充電してんの」

「ふ〜ん…」


会社で大切な取引でもあるのかなぁ…。

「無理しないでね」という意味を込めて、ギューっと抱きしめ返す。


『……俺から奪えるもんなら、奪ってみろよ。高瀬蓮』

陸の考えていたことには、まったく理解しておらず…呑気に会社のことだと思っていた。
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