地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
「それなら、部屋行くか」
「パーティーに戻るの?」
「違う、今夜泊まる部屋」
「はぃ?」
陸の発言に首を傾げる。
「そろそろ…部屋で全部脱がしても良い頃だろ?」
スっと…あたしの着物の中に、手を差し込んで妖艶に微笑んだ。
いやいやいや……。
ちょっとパーティーを抜け出すくらいなら、良いと思うけど…
さすがに、帰るのはダメでしょ。
あたし…東雲の皆と来たんだし。
勝手に陸のところへ行くのは、気が引ける。
「会場で見つけた時から…今夜は帰さねぇつもりだったんだけど」
「あたしだって帰りたくないけど、無理だよ」
本音を言うと、このまま陸と一緒に居たい。
今日だけは、隣で眠りたい……。
甘えたい日なんだもん。