地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
会長なんか無視だ。無視!


特に声をかけることもなく、東門に向かって歩き出す。



コツコツ………


………。


後ろから聞こえる足音に、無言で振り返った。


「………散歩だ」

「………」


会長は、あたしにずっとついて来る。

あたしの数メートル後ろを歩き…監視しているよう。

別に…変なこととかしないのに。

ただ学園の周りを歩くだけなのになぁ……。



寮を出て…1時間が経過した。


そろそろ……住宅街の方へ行きますか。


そう思って方向を変え、歩き出した時だった。




目の前にあった街灯が、ブチッと消える。

古かったのかなぁ……。


特に気にせず…暗視術を発動させた。


昼間のように、周りすべてのものが見える。
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