地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
そのまま……手をあたしの頬に添える。

こめかみから…顎までのラインを何度もなぞられた。


「会長…どうしたんですか?」

「………」


目の前にある会長の顔を覗き込む。

あたしの頬を、ずっと撫でている会長の表情は…酷く悲しげで、悔しそうな顔。


「………すまない……」

「大丈夫ですってば…ね?このくらいのケガなんて、昔から、しょっちゅうしてたんで、慣れっこです」


ニコッと笑顔を作った。


「皆には、言わないで下さい。
この包帯は、カーディガンとかで隠しますから……」

「だが――…やっぱり病院行った方が…」

「会長」


笑うのをやめて、まっすぐに会長を見つめる。



「………わかった」

「ありがとうございます」


ニコッと笑って、ミルクを口に運んだ。
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