地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
コンコン……。


「陸様?」


部屋の扉の外から、お手伝いさんに呼ばれた声で目を覚ます。


「なに?」

「夕食のお時間です。杏樹様の分も置いておきますね」

「あぁ…ありがとう」


ベッドから起き上がり、時間を見た。


7時過ぎ………。

結構寝てたな。

隣にいる杏は、まだスヤスヤと眠ってる。


枕元に置いていた体温計を取り、杏の腋に挟んだ。


ピピピ……ピピピ………。

取り出して見ると───39℃。

下がんねぇな……あれだけ運動して、汗かいたってのに…。


メシ食わせて、解熱剤飲ませるか……。


相変わらず抱き着いたままの杏を抱き上げて…岡本さんが部屋の外に置いてくれた夕食を運ぶ。


ソファーに腰を下ろし、杏を起こした。
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