地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
しかし。

その夢は、止まらなかった。

毎晩…目を閉じると、あの夢が始まる。

恐怖で、その度に目を覚まして…眠れなかった。






「…………こ?」

「…………みこ?」

「……未子!?」

「えっ……何?」


零ちゃんに顔を覗き込まれて、ようやく呼ばれていたことに気づく。


「何じゃないでしょ。ぼーっとして…どうかしたの?」

「…なんでもないよ」


放課後の生徒会室。

皆で、本日分の仕事をしていた。


ごまかすように、零ちゃんに向けて笑顔を作り、仕事に集中しようとする。

でも、数日の寝不足で頭が重くて働かない。

首の後ろが重い………。




資料の確認のため…会長以外の3人が、生徒会室を出て行った。



「…………おい」

「……」


背後に気配を感じて、下を向いていた顔を上げる。
< 415 / 657 >

この作品をシェア

pagetop