地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
女の子とは、到底思えない悲鳴を上げる。

いや、会長の前で女の子にならなくても良いか。

一瞬、頭が冷静になるが、自分の状況を把握して、焦り出す。


「か、か、か、会長!降ろして下さい!」

「………黙れ、メガネ」


ギロッと睨まれて、八岐大蛇の恐ろしさに黙ってしまった。


あたしが、悲鳴を上げるのも当然。

なぜなら、会長はあたしの首根っこを掴んで、ソファーから持ち上げたから。


猫が飼い主に持ち上げられたみたいな体勢。

ちょっと苦しいです。

会長にとって、あたしは、猫なんですかね!?



首根っこを掴まれたまま、連れてこられたのは……仮眠室。

会長が、片手でベッドのシーツをめくり、あたしを落とす。


「ぎゃあ!」

「…色気ねぇな」

「………」

沸々と怒りが、沸いてきた。

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