地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
アイスティーを口に運びながら、つらつらと考える。



その時。


ブーーッ…ブーーッ……。

あたしの携帯が着信を知らせて、ブルブルと震え始めた。


「誰だろう……」

「滝本君じゃない?」


一瞬、ドキリとする。

今まで、陸じゃない別の人のことを考えてたから……。

しかし、携帯のディスプレイに出てる番号は……知らないもの。


「柚莉……この番号知ってる?」

「え?……知らない、イタズラじゃないの?」

「だよね」


誰かのイタズラだろうと思ってたけど、着信は鳴りやまない。

切れたと思うと、またかかってくる。


「もう……5回目」

「出てみようか?」

「そうね」


柚莉が頷いたのを見て、通話ボタンを押した。


─────それが、悪夢の始まりとは知らずに。
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