地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
携帯を耳から離すと、柚莉が話しかけてくる。

「電話の相手って……?」

「……うん。この前のあの人だったよ」

「なんて!?」

ずいっと顔を近づけてきた。

その表情は、あたしのことを心配している。


「ん……明日会うことになったよ」

「はぁ!?」

怪訝な表情になった柚莉に、電話の内容を話した。

話していく内に、その表情はさらに険しくなる。


「なにその女っ!」

「………」


話し終えた後の柚莉は、怒りに震えていた。


「明日の12時か」

「本当に行くの?それも…1人で……」

「もちろん…」

心の中は、不安で、怖くって、明日またどんなに酷い言葉を言われるのかと思うけど…。

ここで会いに行かなかったら、あの人に負けたことになるよね。


「………頑張らなきゃ」

そう呟いて、柚莉に向けて微笑んだ。


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