地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
そして翌日・日曜日の12時。

二宮さんと待ち合わせの時間。

ホテルロビーのソファーに腰掛けて待つ。


このホテルは、神崎財閥の中でも高級。

高校生のあたしが1人で入るのは、ちょっと早いかな?

豪華な内装に、ちょっと場違いな気もする。

お父さん達が、あたしの顔を会社内には公表していない。

一人娘がいるってことしか、言ってないんだ。

だから、あたしの顔を見たって、ここの人すべて、まさか社長の娘とは夢にも思わないだろうな…。



ぼーっと、ロビーにいる人達を見る。

みんな…高校生のあたしを興味深そうに見ていた。


「こんなところとか……陸じゃない限り浮いちゃうよ…」


陸って……ホントに高校生!?って疑う程、容姿は大人びてるもん。
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