地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
制服じゃ…色々と面倒だから、ワンピースを着てきたけど…ガキっぽいよね。

二宮さんって、どのくらい年上なんだろう?


バックの持ち手のところを両手で握りしめていると、頭上から声を掛けられた。


「…あなたが、神崎杏樹ね?」


電気と同じ声に、顔を上げる。


「…陸って、女の趣味悪いわね。こんなガキでブスのどこがよかったのかしら?せめて容姿くらい抜群なら褒めてあげたのに」


顔を見て、開口1番に容姿についての暴言。

ズキン…と胸が痛んだ。


「早く立ちなさいよ」

「………はい」


命令されるように、立ち上がり…二宮さんのあとについていく。

連れて来られた場所は、ホテル内にあるレストラン。

ホール係の人に案内され、テーブルに座った。
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