地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
邪魔だと思われたくない。


「……自覚してなかったの?」

「………」

「私なら、同じ社長として対等なパートナーになれるの。仕事もプライベートもね」


あたしって…釣り合わないんだ。

“付き合ってもらってた”のかな。


「私に、早く彼女の座をちょうだい」

「………」


二宮さんの話を聞きながら…テーブルに置かれたアイスティーを見つめる。

氷が溶けて、もうちょっと美味しくないだろう。

喉に何かが詰まってて…飲む気にもなれない。


「…陸はあなたのどこを好きになったのかしら?」

「………」


どこなんだろう……。

特に取り柄もなく、美人でもない。




「……わかりません……」


小さな声で下を向いたまま返した。
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