地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
†初の高瀬家訪問
「肩に担がれるか、おんぶされるか……選べ」
「………おんぶ……」
ポツリと呟いて返すと…会長が、あたしの前に背中を向けてしゃがみ込む。
手を伸ばして、会長の首に腕をまわした。
「………重いよ……?」
「…どこがだ。……軽すぎ」
フッと笑うと、会長はあたしをおんぶして…公園の入口へ歩き出す。
会長の背中は、広くて…すごく温かった。
泣きじゃくるあたしを叱ることもなく、泣き止むまでずっと抱きしめててくれた。
口は悪いけど……優しいんだね。会長って。
泣き疲れて…1人で立てなくなったあたしを、こうして嫌な顔をすることなく…おんぶしてくれる。
「……会長の彼女になった女の子は……幸せだろうな……」
「……なら、なるか?俺の女に」
「えっ?」
会長の言葉を聞き取れず、聞き返した。