地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
非常に居づらい。

出来れば、帰りたい。


「あの蓮が、女の子を家に連れてくるとはなぁ~」

「ホントね。傍に女の子がいるだけで不機嫌になっていたのに」


場所が変わって、あたしはリビングに通された。

ゆったりとしたソファーに座らされ…菫さんからお茶を受け取る。

すると、菫さんがあたしの真向かいに。

さっきの男の人が、菫さんの隣に。

飛鳥君があたしの左隣に。

会長が、あたしの右隣に……それぞれ座った。

高瀬家の皆さんに囲まれてます。



「ホントに可愛い子ね!」

「お人形さんみたいだ」


じーっと見つめられて、恥ずかしいこと限りなし。


「………鼻の下伸ばしてんじゃねぇよ」

「お!焼き餅か?」

会長が男の人を睨み付ける。

八岐大蛇の会長の睨みも、家族なら全然平気らしく。

男の人は、楽しそうに笑うだけ。
< 466 / 657 >

この作品をシェア

pagetop