地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
一度、ベッドから出て、携帯をバックに取りに行く。

開くと、新着メールが24件。

ほとんどが、二宮さんからだった。


───────────────
from 二宮薫
───────────────

今夜、陸と食事の予定なの。
邪魔しないでよね。

悔しいなら、タワーホテルまで来てみる?

───────────────


タワーホテル………。

滝本財閥が経営する超一流ホテルだ。

かなり高いレストランがあるって有名なんだよね。



───────────────
from 二宮薫
───────────────

陸が、最上階のスイートを取ってくれてた。

陸は今、シャワー中よ。
待てないみたい。

朝まで、連絡してこないでよ?

───────────────


メールに添付されてた写メを見て、思わず手で口を覆った。

見覚えのあるモノだったから。


「…………陸の時計だ………」

写メに写っていたのは、あたしとお揃いの腕時計。

いつも、肌身離さずにつけてるのに。

外すのは、お風呂とかあたしを抱く時だけだった。
< 475 / 657 >

この作品をシェア

pagetop