地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
そのことに、ようやく気づくのは
あたしと陸……お互いに
あらゆるモノを失ってからだった。
あの時…………。
一言でも、陸に伝えていたら。
一言でも、気持ちを言っていたら。
あの長い迷路に入ることもなく、泣くこともなかったのかな?
会長に、すがりつくように…甘えることもなかったのかな?
心安らぐ…安息の居場所を間違うこともなかったのかもしれない。
出会ってからの2年以上の時間が小さな思い込みを大きな誤解へと、引きずり込んで行く。
「杏樹」
名前を呼んでほしいと思う相手を、あたしは間違えてしまった。
もう一度…………
あの頃のように、2人で笑い合える日はくるのかな?
あたしと陸……お互いに
あらゆるモノを失ってからだった。
あの時…………。
一言でも、陸に伝えていたら。
一言でも、気持ちを言っていたら。
あの長い迷路に入ることもなく、泣くこともなかったのかな?
会長に、すがりつくように…甘えることもなかったのかな?
心安らぐ…安息の居場所を間違うこともなかったのかもしれない。
出会ってからの2年以上の時間が小さな思い込みを大きな誤解へと、引きずり込んで行く。
「杏樹」
名前を呼んでほしいと思う相手を、あたしは間違えてしまった。
もう一度…………
あの頃のように、2人で笑い合える日はくるのかな?