地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
「キレイだったねぇ〜」
「うんうん!」
午後9時。
花火大会が終わった。
この辺りでは、大きな大会だったみたいで…見に来ていた人は、大勢いた。
今は、別荘への帰り道。
会長と2人並んで歩いてる。
零ちゃん達3人は、あたし達の数メートル先を歩いてるんだ。
結局、花火の始まる前から繋いでいた手は……離されることはなかった。
会長に握られていても…全然イヤじゃない。
むしろ……この方が落ち着く。
「花火キレイだったね」
「あぁ」
最近…会長が喋るようになったと思う。
2人だけだと特に……。
そして、あたしも…ひとつ変わったことがある。
「…2人の時は、敬語なしになったな」
「うん」
そう……会長に対しての言葉使いが変わった。