地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
前に、何か…毎日少しずつ奪われてると考えてたことがあったけど。

それは、あながち間違ってはいなかったんだ。


毎晩の夢……“繭ちゃん”によって掛けられた呪詛のせいで……

“陸に対する恋心”を奪われていたんだ。


そして、離れたことで……さらに大きく奪われていってたの。


あたしは、それに気が付かなかったんだね。


二宮さんのことが重なって、自分が操られていたなんて……微塵にも考えていなかった。


あたしを、あっちの世界へ連れていきたい繭ちゃんは……あたしの支えであった陸との仲を引き裂こうとした。


その呪詛にうまくハマり……自ら、陸の手を離した。

嵌められたことに、全く気づいていないから……会長の手をとってしまったのに。




この時は、まだ…………。
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