地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
あたしの傍に立っていたのは、心配そうな表情の会長。


「どうかしたのか」

頭を抱えるようにしゃがみ込んでいたから、何かあったのかと思ってるみたい。



「あんじゅちゃんが早く来ないと……先に…みんなを連れて行くよ?」


脳内に響く声。


待って。“みんな”ってどういうこと?


「……はやくおいでよ。…だって…あんじゅちゃんは、わたしと同じ化け物だもんね」


ドクン……っっ…。

心臓が跳ねた。


「吉川?頭痛いのか?」

繭ちゃんの言葉が、脳内を支配して……会長の言葉が聞こえない。


「みんな……死んじゃうよ?キャハハ……」

楽しげな笑い声を最後に、何も聞こえなくなった。



「死んじゃう……?」


どういうこと?

みんなって……誰?



言われた意味を考えようとしたが、すべて一瞬で吹っ飛ぶ。



「いやあああああああーーー!」



外から聞こえた悲鳴によって。








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