地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
今の状況は、2年前に似てる。

遭う立場が逆転したんだよな。


手の中にある缶コーヒーを見つめながら、ため息を漏らした。



その時。


「……おい」



1番今、会いたくないヤツが俺の傍に立つ。

ゆっくりと視線を上げた。


「……杏樹が呼んでる。病室に来てくれ」

「杏が?」


頷いてみせるヤツにバレないようため息を吐いて、立ち上がる。


行きたくない。

何かイヤな予感がする。


病室の前まで来ると、壁に背を預けて止まる会長。

入るつもりはないらしい。


静かにドアを開けた。







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