地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
繭が消えたと同時に、病室内に充満していた妖気も消えた。
「……次は……何がなくなるかな……」
増えた手形を見ながら杏が呟く。
手形は……すべて小さい子供のようだった。
まさか……全部繭が?
じゃあ……この数だけ、今まで現れてたのか?
余命を削るために……。
杏を引きずり込むために。
「……どうして黙ってた」
どうして話してくれなかった?
頼ってくれなかったんだ。
なんで一言だけでも……教えてくれなかった?
だけど。
気づかなかった俺が1番最低だ。
「言おうとしたよ。でも……」
でも?
黙って待つが、その先は……一切口にしない。
「……絶対に別れない。杏は俺のもんだ。……死なせてたまるか」
今日はもうやめようと思い、それだけを告げて病室を出た。
「……次は……何がなくなるかな……」
増えた手形を見ながら杏が呟く。
手形は……すべて小さい子供のようだった。
まさか……全部繭が?
じゃあ……この数だけ、今まで現れてたのか?
余命を削るために……。
杏を引きずり込むために。
「……どうして黙ってた」
どうして話してくれなかった?
頼ってくれなかったんだ。
なんで一言だけでも……教えてくれなかった?
だけど。
気づかなかった俺が1番最低だ。
「言おうとしたよ。でも……」
でも?
黙って待つが、その先は……一切口にしない。
「……絶対に別れない。杏は俺のもんだ。……死なせてたまるか」
今日はもうやめようと思い、それだけを告げて病室を出た。