地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
しかし、リビングにいたのは家族と俺だけではなく。

「お帰り、滝本君」

「遅かったな陸」

「……悠、松沢」


悠達カップルに……。


「久しぶりだね、陸君」


会長の祖父で警視総監の高瀬泰造さん。


杏のことでの関係者一同が集まっていた。


杏のお母さんに勧められ、近くのソファーに腰を下ろす。


「杏樹、どうだった?」

向かい側に座ってる松沢から問い掛けられた。


どうって……。


「……ぼーっとしてた。なんか、人形みたいだったよ」


目に光がなくて、真っ暗闇の中にいるようだった。


そう伝えると……「教えてくれてありがとう」と元気なく返される。



杏が呪われてるのは本当だ。

その呪いをかけたのは、繭という少女。

彼女によれば、杏はあと3週間の余命。
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