地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
浮気相手……!?

あの女が!?


「どうして……あの派手オバサン社長と浮気しなきゃならねぇんだよ」


最近のストレスの原因を思い出し、イライラしたまま……松沢へ返す。


「ホントに……何の関係もないの?」

「ないに決まってるだろ、杏以外興味ない」


二宮は、ただの取引企業の相手。

そう続けた。


つーか……なんであの女のこと知ってんだ?



「なんで二宮のこと……」

尋ねた瞬間、彼女の目が泳ぐ。

なんか……“黙ってなきゃいけなかったことを、話してしまった”という顔。


キョロキョロと数回リビングを見渡した後、腹を決めたように俺を見た。




「……気が付かなかった?」


何を?

わからずに、続きを待つ。
しかし、それは……体を凍り付かせた。





「……あの子が、二宮薫に嫌がらせをされていたこと」
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