地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
松沢の口からここ数ヶ月のことをすべて聞く。
この話は、俺だけではなく、親父さん達も知らなかった。
そして……ふと気づく。
“「言おうとしたよ……でも……」”
病室で、杏とのやり取りの中で、口を最後まで割らなかった部分。
俺に相談しなかった理由。
「毎晩眠れなくて、電話をかけた時……二宮薫が携帯に出たのよ」
繭に対する恐怖を抱える中……現れた年上の女。
「“陸の元カノさん?”って」
膝の上に乗せた松沢の拳は、怒りでブルブルと震えていた。
毎日毎日……電話の着信が30件。
メールが50件。
内容を見る度に、酷い暴言を吐かれ……別れるように言われ続けてる。
今……現在も。
この話は、俺だけではなく、親父さん達も知らなかった。
そして……ふと気づく。
“「言おうとしたよ……でも……」”
病室で、杏とのやり取りの中で、口を最後まで割らなかった部分。
俺に相談しなかった理由。
「毎晩眠れなくて、電話をかけた時……二宮薫が携帯に出たのよ」
繭に対する恐怖を抱える中……現れた年上の女。
「“陸の元カノさん?”って」
膝の上に乗せた松沢の拳は、怒りでブルブルと震えていた。
毎日毎日……電話の着信が30件。
メールが50件。
内容を見る度に、酷い暴言を吐かれ……別れるように言われ続けてる。
今……現在も。