地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
考えれば考えるほど、過ちを思い出す。

自己嫌悪に陥りそう……。


「杏」

「…………ん」

「何か……溜め込んでることがあんだろ?」

「え……」


陸の言葉に、思わず顔を上げて、扉を見つめた。


「聞きたいこと、言いたいこと……あるんじゃないのか?」



ずるい。

ずるいよ。


あたしから言わせるの?

聞いたら……「二宮さんが本命」って答えるんでしょ?

「別れよう」って言うんでしょ?


全部……あたしから言わせる気なんだ。



そっか。

もう良いよ。

あと余命3日だし……。

きちんと別れておいた方が、スッキリして二宮さんのことを愛せるもんね?





「…………二宮薫さんとは、どういう関係?」



最悪の返事を覚悟して、両手を握りしめながら問い掛けた。
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