地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
《お掛けになった番号は現在使われておりません………》
「あれ……?昼はちゃんと繋がったのに……」
女性のアナウンスが繰り返されるだけで、一向に彼氏には繋がらない。
その時――――――
『かごめ――…かごめ――…』
懐かしい童謡が聞こえた。
「え…?誰かいるの……?」
後ろを振り向くが、誰もいない。
ヒタヒタヒタ………
「ねぇ――!誰かいるの―?」
足音は聞こえるのに、その主がまったく見えない。
『籠の中の鳥が――――』
「………?」
『いついつ出会う――――』
綺麗で澄んだ歌声に、思わず足を止めて聴き入ってしまう。
『夜明けの晩に―――』