地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
*第十章*
†かごめ唄
陸の腕の中に飛び込んで、だいぶ経った。
イヤがってた……甘い匂いが、不思議と落ち着く。
首にまわしてる腕を巻き直して、もう一度強く抱き着いた。
「……ギューして」
「鈍感娘。当たってるし……」
「はい?」
「なんでもない」
そう言うと、背中と腰に腕をまわして抱きしめられる。
「痩せたな……」
「そうかな?」
ぺたぺたとあちこちを触る陸が呟いた。
「メシは食ったのか?」
ブルブルと顔を振って否定する。
「何か口に入れろ。すりおろしたりんごなら食えるよな?」
「たぶん……」
曖昧に頷いて見せた。
あんまり食べる気はしないんだもん。
ただ陸に抱き着く。
何もいらないから、こうしてるだけで良いんだ。
イヤがってた……甘い匂いが、不思議と落ち着く。
首にまわしてる腕を巻き直して、もう一度強く抱き着いた。
「……ギューして」
「鈍感娘。当たってるし……」
「はい?」
「なんでもない」
そう言うと、背中と腰に腕をまわして抱きしめられる。
「痩せたな……」
「そうかな?」
ぺたぺたとあちこちを触る陸が呟いた。
「メシは食ったのか?」
ブルブルと顔を振って否定する。
「何か口に入れろ。すりおろしたりんごなら食えるよな?」
「たぶん……」
曖昧に頷いて見せた。
あんまり食べる気はしないんだもん。
ただ陸に抱き着く。
何もいらないから、こうしてるだけで良いんだ。