地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
繭ちゃんが、まじまじと会長を見つめる。
「あ、お兄ちゃんだ」
ポツリと呟いた。
なるほど。
彼女が言っていた「いつも傍にいてくれるお兄ちゃん 」は会長のことか。
「繭ちゃん、あの人は違うよ?」
「違うの?」
「うん、あれは八岐大蛇」
はっきりと彼氏ではないことを告げる。
「本当のお兄ちゃんはね、今頃、心配すぎて社長室内をグルグルと歩き回ってるよ」
落ち着かないほどに。
部屋の中を歩き回ってると思う。
今日は、松沢学園は休みで、会社にいるって言ってたから。
あの閻魔大王がオロオロしてる姿を想像したら、笑えてしまった。
いっつも自信満々のくせに。変態バカ殿様のくせに。全国1頭はいいのに。
あたしのことになると、まるで父親のように慌て出す。
過保護も良いところだ。
「そんなバカに、惚れてるあたしが1番バカなのかも……」
陸のことを思い出すと、会いたくなった。
あのバカ殿様に。閻魔大王に。
「さて、次の仕事を始めますか」
教室の片づけと、先生と生徒達への説明。
窓ガラスの弁償。
早くアイツの元に帰ってやらないと、拗ねちゃうからね。
「あ、お兄ちゃんだ」
ポツリと呟いた。
なるほど。
彼女が言っていた「いつも傍にいてくれるお兄ちゃん 」は会長のことか。
「繭ちゃん、あの人は違うよ?」
「違うの?」
「うん、あれは八岐大蛇」
はっきりと彼氏ではないことを告げる。
「本当のお兄ちゃんはね、今頃、心配すぎて社長室内をグルグルと歩き回ってるよ」
落ち着かないほどに。
部屋の中を歩き回ってると思う。
今日は、松沢学園は休みで、会社にいるって言ってたから。
あの閻魔大王がオロオロしてる姿を想像したら、笑えてしまった。
いっつも自信満々のくせに。変態バカ殿様のくせに。全国1頭はいいのに。
あたしのことになると、まるで父親のように慌て出す。
過保護も良いところだ。
「そんなバカに、惚れてるあたしが1番バカなのかも……」
陸のことを思い出すと、会いたくなった。
あのバカ殿様に。閻魔大王に。
「さて、次の仕事を始めますか」
教室の片づけと、先生と生徒達への説明。
窓ガラスの弁償。
早くアイツの元に帰ってやらないと、拗ねちゃうからね。