地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
このクラスで、あまり良いことはなかったもん。

疎まれたし、邪魔物……汚いモノ扱いだったからね。


庶民だという……幼稚な理由で。


あっさりとした挨拶を済ませて、放課後を迎えた。



一旦、寮に戻って、最終確認。


荷物は、すべて運び終わってるし……鞄ひとつで帰れる。


何も残ってないことをチェックして、繭ちゃんを連れて出た。


「抱っこ!」と甘えて来たので、鞄を肩にかけ……抱き上げる。



正門まで行くと、見慣れたメンバーが立っていた。


「みーちゃん!」

「未子!」

生徒会メンバーの4人が、最後のお別れに来てくれていたみたい。


もう終わりだし、変装はいいか!


そう思って、メガネを外して……ゴムを解いた。

背中に、長い髪が広がる。
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