地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
顔を上げると、閻魔大王の視線はあたしの胸元に向いてる。

……変態バカ殿様だ。


「陸? なんで固まってたの?」


疑問をぶつけるが───……。

返って来たのは、言葉ではなく。


あたしを貪るような……激しいキスだった。



な、なんで?

いや、キスはキライじゃないけど……。


再び暴走し始めた閻魔大王は、あたしを床に押し倒す。


「……この最強天然鈍感娘が」

「は?」

やっと解放されて、息も絶え絶えな中言われた言葉。

「……今夜は帰さねぇから」

「はぃ!?」

い、意味わかんないってば!

そう思っていると、いきなり起き上がらせられ……教室に戻る。

あたしの席で大人しく待っていた繭ちゃんも連れて……学園を出た。


タクシーを呼び、無理やり乗せられて……どこかへと向かう。
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