地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
陸がおばさま達にお礼を言って、ホテルの廊下を歩く。

繭ちゃんも連れて。



「どこ行くの……?」

「……復讐したい女のところ」

「は?」

誰? 女……?

わかんないよ。


陸に連れられて、着いたところは……最上階の大ホール。

そこでは、ある企業のパーティーが行われていた。



「に、二宮商事……」


ウソ……二宮さんのパーティー!?

は、入るの!?

イヤだよ……会ったら、また暴言を言われちゃう。

泣きたくなり、ジッと隣にいる陸を見上げた。


「大丈夫だから」

ギュッと手を握りしめてくれる。


帰りたい気持ちをなんとか抑えて……会場内に足を踏み入れた。

陸のことは有名だからか、多くの会社重役達から視線を浴びる。


「繭、はぐれねぇようにな」

「うん」

コクンと頷いた繭ちゃんが、あたし達の後ろをついて来た。
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