君のホームランで、連れてって!!
俺は、君にキスした。

君が、他の男をみていたから。

「不二」

俺は、お前を許さない。

決して。

絶対に。

あの俺が、野球部に入部した直後の試合。

俺の、初試合だった。

不二と俺は、別々の小・中学校でいわゆるライバルだった。

でも、ある日それは閉ざされた。



今から・・・・

6年程前のこと・・・・・


カキーン...

「悠~いいぞ!走れ!」

満塁ホームランだった。

いや、満塁ホームランになるはずだった。

俺が、不二に会ったのもその日が初めてだった。

俺が、ホームランしたのも

俺が、打席に立ったのも

全部・・・

初めてだった。


なのに・・・・

なのに・・・・・

なのに、君は

不二は、

俺の夢を壊した。


-ガツンッ

「・・・え・・・・」

俺は、二塁を走り過ぎたときだった。

ドサッ・・・






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