ソラを見上げれば・・
けれど。
俺は碧の病室の扉を開けてしまった。
意志とは関係なく動くからだ。
とめれない。
「・・・碧・・・」
呟いても返事は返ってこない。
ただ時が刻むだけ。
そっとベットの脇に移動する。
碧の顔が見えた。
死んだ人には白い布掛けるけど碧にはかけられてなくて・・・
安らかに・・・
眠っているような顔だった。
「・・・君が、空谷くんかな?」
後ろから声をかけられて振り返ったら、
優しく笑っている白衣を着たおじさんがいた。
「・・はい・・・」
なんだろう。
「これ、碧ちゃんから、受け取ってほしい。」
手渡されたのは封筒。
ひと目で碧からの手紙だと分かる。