* 恋する猫 *
主観ストーリー
時間も場所も私も
全て無視をして
貴方に逢いに行くわ

私の見てくれなど
もうどうでも良いわ
綺麗な衣装も
素敵な硝子の靴も
要らないわ

貴方を愛してるの
権限なんて要らないでしょ?
世間の歪んだ視線なんて
鼻で笑ってあげるの

私と貴方が手を繋いで
抱き合ってる
時が止まっていたら
それだけでもう
どこより素敵なラブストーリー
酔ってるって笑えば良いわ

私は何も犠牲にしないわ
これが愛でも恋でも
本物でも偽物でも
興味がないの
好きに呼べば良いわ

所詮お前も
ただの女でしかねぇな
好きに言えば良いわ

何も求めず
微笑み合うのが幸せよ

好奇心旺盛なアゲハ蝶はね
少女を追う内に
幼い恋に憧れてしまったの

世界なんて要らない
空気なんて何色でも良い
私の闇に染めるも
貴方の紫(ゆかり)に染まるも
同じだもの

イカレタお兄さんに
お茶を頭からかけられて
笑ってみせたわ
片羽根アゲハ蝶は
跳ぶ為に羽根を探すわ

私は御伽噺を閉じて
主人公を無様に演じるわ
いつかの終わりを
見てみぬフリしながら
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