* 恋する猫 *
宇宙の種
神様は宇宙に
命の種を蒔きました
それはそれは沢山の種を

種は煌めき美しく育ちます
そして大きな樹木となるのです

天使が眠そうな瞳を
擦った瞬間
僕は君を捜す為
この星に生まれたんだ

君の瞳を独り占めしたくて
君の全てに触れたくて
君の心が欲しくって
どうにもならない気持ちを
どうにかして

擦れ違う気持ち
涙が止まらないよ
ねぇ 窒息するくらいに
抱き締めてよ

君を遠く感じた
夏の始まり
僕の景色が水墨画になったのは
冬の始まり

心を上手く繋げられないなら
体だけでも繋げていたかった
だから僕は残酷なほど
君の全てを求めているよ
不安を抑えて

天使が眠りに就く頃
僕は全身の水分を出し切るように
泣き続けた
君を起こさないように
静かに泣き続けた

君の手を離したくない
僕の命を繋ぐ為に
君の全てを知りたいなんて
君と全てを解り合いたいなんて
残酷な事は云わないから
残酷な程に深いキスが欲しい

ぽっかり空いた胸の穴
あとどれくらいの季節を
君と過ごしたら埋まるだろう

心に出来た傷を治せないから
体にも大きな傷が欲しくなる
そんな僕は残酷なほど
君に嫌われたくなっちゃうんだ
不安を埋めて

神様は僕らを幸せにする為に
種を蒔きました
僕らが神様を怨めば怨む程
神様は僕らを愛してゆきます

そして僕は神に逆らい君を愛し
神と同じように君から傷を貰う度
君への愛を膨らませています

どうにもならない僕を
どうにかして
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