* 恋する猫 *
口笛でシャボン玉
暗闇に興奮と混沌が満ちて
右と左と前と後ろと
上も下も変わらなくなった時
狂った中で君と求め合いたい

幸せの形は愛の形と同じで
触れられはしないから
逃がさないように必死になって
抱き締めていたら
シャボン玉に変わって
割れてしまうんだよ

大人になんかならなくて良い
今じゃなきゃ見えないもの
世界には沢山あるんだよ
花畑の真ん中でいつまでも
笑ってる君が好きさ

意識が薄らぐ中で君を求めた
体も心も夢も空もプライドすらも
全てを手放す前に
君と甘いキスがしたい

後ろから優しく抱き締めて
君の香りに包まれたら
夜空の知らない星と
仲良くなれそうな気がする
幻でも良いくらい
ずっと君を求めてる

子供を忘れたら
もう二度と戻れはしない
だからしっかり胸に刻んで
拒まず眠りに墜ちなよ
本当に天使のようで
君が愛おしいから

口笛を吹いて
月に唄ってた少年が
いきなり泣き始めてしまった
見えてしまったのだろう
この道に続くものが
それでも口笛を吹き続けて

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