姫様の秘密❤

次の日、不動産屋にて。

「俺はマンションがいいな。」
「え。なんで?」
「ご近所さんと仲よくしやすいから。ほら、みんなフレンドリーに仲よく、笑顔が一番だよ!」
「ああ…そうだね…。」

ちなみに、親父は昨日寝られなかったらしい。


お気の毒にな。


「あの。いいマンションありますか?なるべく広い方がいいんですけど。」
「広いマンションですか…。では、これなんかいかがでしょう。」
「お!いいじゃん!これにしようぜ!」
「ああ。でもこれでいいのか?もっと他にも見てから…」
「オラに笑いをわけて「わかったわかった!これでいいんだな!?」

そうだ。それでいいんだよ。

「では、モデルルームを見に行ってください。地図はこれです。ありあとッしたー!」

なんかガソリンスタンドの人みたいな挨拶されたけど、まあいいや。

「あの。」
「はい。なんでしょう?」
「説明とかしてくれる人とかいないんですか?」
「いません。ありあとッした―!」

おいおい。ま、いっか!

「じゃあ行こうか。バカ親父。」

最低の不動産屋を後にして、さっきのマンションへ向かう。

その途中、

「ねえねえ。あのカップル可愛いね!」
「ね!二人とも美男美女で似合ってる♪」

ああ。言い忘れてたけど今女のカッコ。
だからといって、このバカ親父とカップルなんて…フッ



笑わせるぜ。
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