うさぎと彼 [完]
「え、何?」
「んー?うさぎさん」
「うさぎさん?」
「これ、俺との契約ね」
「契約って?」
「ん?このピアス付けている限り莉子は俺のモノ」
そういってふふんと笑う。
生憎、今鏡を所持していなかった。
「……俺のモノ?」
「前々から莉子にあげるって決めていた。」
「そうなの?」
「うん。今度こそばいばい」
「ん、ばいばい」
て、今莉子って!
ピアスをくれたことよりも
莉子って呼んでくれたことのほうが
何百倍も嬉しかった。