FUTARI
「お前が来るからって親父も
お袋も喜んでさぁ、
寄り道しないで連れて来いって
言われたよぉ
親父なんか今日は休んで
旨い魚を食わしてやるって
竿を持って出かけて
いったからなぁ」
『タカも車、
運転するんだよねぇ』
「いつもはJRなんだけど、
どこかで食べてから帰るつもりが
昼ごろメールが。どこか
行きたいところとかあるかぁ?」
『特に考えてないよぉ
タカに任せる
月曜日も休みとったから
のんびり帰れるし』
「そうかぁ~!
俺も月曜日
休みをもらったんだ」
家に着くと貴司の父も母も
大歓迎で波美を迎えいれて
大宴会だった。
誰も波美の近況を
聞くことはせず、
楽しく迎えた夜だった。