FUTARI
『でも、
なんかアルバムを開いてたら、
もう届かないだろうと思って
メールしたら返事がきて
ビックリしちゃったぁ。
最初は話すつもりじゃ
なかったけど、河口湖からの
景色観てたら、そんなこと
どうでもよくなっちゃったぁ
ありがとうね
眠くなったから寝るね
おやすみぃ 』
貴司に背中を向けるようにして
布団に入る波美はなにか
吹っ切ることができたのだろう、
すぐに眠っていた。
次に目が覚めた時、
波美は背中に温もりを感じた
貴司が背中から包み込むように
して寝ていた。一瞬、
ハッとした動きに貴司も目が覚め
「すぐに寝ちゃったよなぁ、
俺が言ったこと覚えてねぇだろ」