君といた季節
「ねぇ、まだ決まんないの?」
「先生・・・」
担任の櫻葉南先生。
自称・桜花中学のマドンナ。
あ、うちらの学校桜花中って言うんですよ。
よろしくね☆
「だってしょーたと大志が・・・」
「なーに?んなもん適当に清水寺いくまでにある寺とか
見てって帰ってくればいいじゃない。
どーせ興味ないんでしょ?特に翔太は」
実は、櫻葉先生は翔太のいとこだったりする。
世界ってちっちゃいよね。
「まーな」
「さすが先生!あたしより翔太のこと分かってる!!」
「あたりまえでしょ?
あたしはいろーんなこと知ってるわよ。ね?」
先生は怪しげな笑みを浮かべて翔太に同意を求める。
その言い方はなにやら意味深で・・・
翔太は目をそらしたまま何も言わなかった。