君といた季節
もちろん、先生は激怒。
内心、心の狭い先生だなと思いながら廊下に立たされた。
あたしはあきらかにふてくされていたが、同じく遅刻した浅井はふてくされるどころかニヤニヤ笑っていた。
「...なに笑ってんの」
「え?だって嬉しいやん」
こいつはMなのか?
脳細胞がイカれてんじゃないの?
「なんで?」
「だって好きな人と
ふたりっきりになれたんやもん♪」
...はい?
「俺、ずっと昔から
美桜のことすきやったんやで。
あ、現在進行形な?」
...この人はとうとう頭のネジが外れちゃったんだ。
だからこんな変なこと言ってるんだよ。
可哀想に。
「そんなこと、今言われても困るんだけど...」
「あ、別に今は返事とか求めてへんから。
これから俺のこと知ってもらって
すきになってもらえるように
頑張るさかい、覚悟しといてな?」
可愛らしい笑顔で言ってきた浅井。
そしてなぜか怖い顔をして廊下に立っている翔太。
「し、しょーた...?」