2匹の蝶々
音が…出ていった??
「嘘…い、嫌…」
涙はますます溢れる。
「心、いい?よく聞いて??」
そんなあたしにお母さんが触れる。
「嫌っ!」
あたしはお母さんをよける。
「心!!」
泣きじゃくるあたしに向かってお母さんは叫ぶ。
「お…かあさ…」
それでも、涙は止まらない。
「これ、読みなさい。」
お母さんはエプロンのポケットから封筒を出して、あたしに渡す。
「え…」
「音からよ。」
あたしはお母さんから封筒を受け取り、素早く封を開ける。
お母さんはあたしの気持ちを察してか、部屋を静かに出た。