2匹の蝶々
東京に着いて、あたしはあらかじめ決めておいたアパートへ向かう。
「ふぅ…ここか。」
電車、バス、歩きとヘトヘトのあたしはやっと目的のアパートに着く。
「意外に綺麗だなぁ…」
あたしは中に入って呟く。
あたしの部屋はアパートの2階だ。
重たい荷物を床に置いて、何もない部屋に座る。
家具とかは明日届く予定だ。
それまでにゆっくり休もう。
あたしは外の空気を吸おうと部屋を出る。
「んーっ」
あたしはアパートから見える景色を眺めながら伸びをする。
その時。
「…ん?」
アパートの入口に人影があった。
カンカン
アパートの階段を上がってくる音がする。
恐らく、このアパートの住人だろう。