2匹の蝶々
その瞬間。
あたしは音の腕の中にいた。
「い、ん…」
「大好き…愛してる。」
「…あたしも。あたしも愛してる。」
音はよりいっそう抱きしめる力を強くする。
「ごめん…」
「謝らないで。あたし、幸せだよ。今、すごく幸せ」
「…俺も。」
2人は抱きしめ合った。
いつか、終わりがくる。
そんなの…分かってる。
でも…―
その終わりがくるまで…
愛したい。
愛して、愛されて。
幸せを感じたい。
ーEndー