2匹の蝶々

「…音??」
「俺達も…恋人ならいいのにな…」


音は俯いたまま、言う。


「え…」
「あの、2匹の蝶々みたいに。人の前で堂々と恋人らしい事が出来るように…なりたい」


音の頬からは涙が一筋流れた。


「い…ん」
「うわ…ダサ。俺、何泣いてんだ…」

音はゴシッと涙を拭う。


「音っ…」

気づいたらあたしは。


音を抱きしめていた。


2匹の蝶々は…

空に消えて行った。


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