2匹の蝶々
ソファに座り直したあたしと音は見つめ合う。
音はあたしの頭を撫でる。
「今井 萌って、知ってるか?」
…萌ちゃん?
「…うん」
なんで今。
ここで萌ちゃんが出てくるんだろう…
「そっか…今井がな。理科室の扉の向こうで…聞いてたって」
え…
何を??
…もしかして。
「俺達の行為を」
…どうしよう。
でも、萌ちゃんなら秘密にしてくれるよね?
「秘密にする、とは言ってくれたんだ。でも…」
「…でも??」
あたしには悪い考えしか浮かばなかった。
…彼女の正体。