2匹の蝶々
その後、カラオケに行ってカフェでケーキも食べて…
気づけば空はオレンジ色に染まっていた。
「そろそろ…行くか?」
「うん」
あたしは迷わず頷く。
家には、お母さんがいるから…
今からあたし達は。
いわゆる、ラブホに行くのだ。
「お金、大丈夫かな?足りるかな?」
「俺をなめんな」
音はふざけまじりにそう言った。
お互い、初めてのラブホだ。
手続きとかはすごく緊張した。
しかも、学校サボってきたから制服だし。
でも、店員は慣れているのかあたし達を見ても顔色1つ変えなかった。
鍵をもらい、部屋に入る。
ガチャ…
部屋は思ったより普通だった。