2匹の蝶々
Seven Story

油断の末 ー音 Sideー



高1になってからの初めてのセックスの後。


俺と心は消えていた火が再び燃えるように付いたかのように…

お互いを強く求めあった。


あれだけ我慢してたんだ。

親も、もう俺達に関係があるなんて思わないだろう。


そう、俺は油断してた。

油断…しすぎてたんだ。



「あっ…ま、待って音。ここ家だよ…あん」
「いいだろ…」

心は少し抵抗しつつも俺に体を委ねる。


俺は心の胸から手を離し、抱き抱えるようにして心に深くキスをした。

最初は…優しく触れるだけ。

そしてだんだん激しく。


「ふあっ…ん…」

心から漏れる声が俺を煽る。


俺はよりいっそう、心の舌に自分の舌を絡めた。


その時。


ガチャッ


「音、心、ごはんできた…え」

部屋の扉が開いて、お母さんが入ってきた。

気づいた時にはもう遅かった。


キスに夢中になりすぎて、こちらに近づいてくる足音に気づかなかった。


お母さんは驚いて声も出ないみたいだ。

< 95 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop